「計算の工夫」は、計算問題を速く・正確に解くために、本当に大切なスキルです。
・計算にとても時間がかかってしまう・・・
・計算ミスが全然減らない・・・
こういった悩みを抱えていませんか?
ほんのちょっとでも工夫ができると、速く、そして、ラクに解けて計算が楽しくなってきます。
計算が得意な子は、常に何か工夫ができないか考えています。
工夫をするクセをつけることで、どんな問題でも常に何か工夫ができないかなと考える思考力を養えます。
うちの子の計算は・・・という方は、この記事を読んで、お子様の計算練習に活かしてみてください!
計算の工夫その1 交換法則・結合法則
足し算
まずは、この計算をやってみよう!
まず、19と57を足すと、えーと、76になって、それから、76に81を足して、えーと、157!
お見事!正解!
でもね、、、
こうするともっとラクに解けるんだよ。
おおーっ!!!57と81を入れ替えたんですね!!
57と81を入れ替えても結果は変わらないので、ラクに計算をするために入れ替えました。
入れ替えた理由はもちろん、19+81=100になるからです。
このように足し算だけの計算では、順番を交換することができます。
かけ算
それでは、次の計算をやってみよう!
先生、今度はわかりました!25×4を先に計算するんですね!
先生、こうなりました!
その通り!お見事!素晴らしい!
どこからかけ算を行っても結果は変わらないので、ラクに計算をするために25×4から計算します。
理由はもちろん、25×4=100になるからです。
頻出!
25×4=100 ⇒ 0.25×4=1
125×8=1000 ⇒ 0.125×8=1
以上をまとめると、要するに足し算だけのときやかけ算だけのときは、数字を入れ替えても、どこから計算しても結果が変わらないということです。
たいていの受験参考書には、以下のようにまとめています。
生徒たちを見ていると、反射的についつい左から順番に計算してしまうようです。6年生でも、特に時間制限のあるテストのときなどは、けっこうな割合でこの工夫を見逃します。一歩立ち止まって最後の数字まで全体を見渡すようにするとよいです。
計算の工夫その2 分配法則
じゃあ次は、この計算をやってみよう!
うー・・・まさか、29×3.14を計算しないですよね。。。
あっ、3.14が同じ!
そう!いいところに気が付いた!
×3.14が共通しているから、29と71を先にまとめることができるんだ!
おおー!!!ラクですねー!!
この工夫を分配法則といいます。
単に計算問題だけでなく、円や円すいなど図形の問題にも、分配法則は本当によく登場します。
ですが、図形の問題などで、この工夫を利用して解いている生徒は3分の1くらいです。
ここで大きな差がつきます!
計算の工夫その3 約分の利用
計算の工夫その3では、この計算をやってみよう!
だから、その次に割り算すればいいので、、、どこで工夫???
左から順番に計算するのではなくて、約分を利用して、こんなふうに一気にやってしまおう!
へー!!!時短ですねー!!
3つ以上の分数のかけ算・わり算では、左から順番に計算するのではなく、約分を利用して一気に計算しましょう!
約分の際、小さく書いた数字を忘れてしまうというミスが多いです。
小さく書いた数字を○で囲むなどして、目立たせる工夫をするといいでしょう!
計算の工夫その4 小数⇔分数の変換
じゃあ、最後は、この計算をやってみよう!
先生、これはそのまま筆算すればいいじゃないでしょうか?工夫するところありますか?
この問題は、計算の速い子なら1秒で解くんだよ。
こうするんだ!
あー、小数を分数に変えるんですね!
そうすると、約分が利用できるわけですか!
中学入試によく出てくる小数というのがあります。
0.25や0.75、0.125、0.375・・・など、これらをパッと分数に直せるか直せないかで、計算スピードに圧倒的な差がつきます!
小学5年生の夏までには覚えておきましょう!
絶対覚える小数・分数
計算の工夫 まとめ
入試問題は、記述式もありますが、やはり答えだけを書くという解答形式の方が多いです。
つまり、ほとんど答えのみで採点されてしまうということです。
どれだけ問題が理解できていて、解き方がわかっていても、計算ミスで間違えてしまうとそこは0点になってしまいます。
そんなもったいないことを減らすためには、計算力をアップさせるしかありません。
その計算力アップのために、「計算の工夫」のテクニックを意識して、普段から計算練習に取り組むようにしましょう!