計算ミスの原因と対策

勉強方法

うちの子、こんなに計算ミスばっかりして、入試のとき大丈夫かしら・・・

塾に子供を通わせているお母さまからは、そんな不安をよく聞きます。

お子様と一緒に原因を分析して、しっかりと対策を立てていきましょう!

原因

今日のテストの大問1、計算問題の3番、落ち着いてやればできたんです!!

じゃあ、落ち着いてなかったってことかな?3番解くときは、慌ててたってこと?

まぁ、慌ててたっていうか、いつものことなんですけど、テストって時間がいつも足りないから・・・慌ててたっていうより、すごく急いで解きました・・・

うん、テストだから急いで解くんだけど、急ぎながらも落ち着いて解かないといけないね。今後、大問1の計算で間違えないように、これまでどういうミスをしてしまっていたのか振り返ってみよう。

テストや、授業中の演習でよく起こる計算ミスの原因です。

落ち着いてやればできるはずの計算問題で、焦る・急ぎ過ぎると・・・いつも以上に字が雑になったり、式が斜めになったり、問題用紙の余白に途中式をバラバラに書いたり、、、その結果、、、

  • ふつうに足し算、引き算、かけ算、わり算を間違える
  • 問題用紙の余白に、自分で書いた数字や記号を見間違える
  • かんたんな約分を忘れる
  • 問題の数字や記号を、読み間違えて計算する
  • 正しく答えを導いたのに、解答用紙には違う数字を書いてしまう
  • ・・・

これらの間違いが、焦り・急ぎ過ぎによって引き起こされます。

対策

テストや授業中の演習の際は、焦らないことです。落ち着くことです。

と言われましても・・・焦ります

それに先生、「焦る、急ぎ過ぎる」への対策が、「焦らないこと・落ち着くこと」ですか。。。

そうです。繰り返しますが、焦らないことです。落ち着くことです。

焦るとミスをするというのは、子供に限った話ではなく、人間ならばだれでもそうです。

落ち着いて物事を行いましょう。

う~ん、、、どうやって、落ち着いたらいいのか・・・

テストの際は、急ぎながらも落ち着いて解かなければいけません。

急ぎながらも落ち着くというのは難しそうですが、まずは”急ごう”という意識よりも、”落ち着く”という意識を優先しましょう。

テストの際に焦らず落ち着いて問題を解く、それができるようになるための秘訣は普段の学習にあります。

普段の行動・心がけが、その積み重ねが、テストの際の平常心につながります。

普段の家庭学習で、お子様は以下のことを心がけているかチェックしてみましょう。

① 字、数字を丁寧に書いていますか

② 途中式を書いていますか

③ 筆算は、位をそろえてまっすぐ書いていますか

④ きちんと一問一問見直しを行っていますか

⑤ 「計算の工夫」を使うべきところで使えていますか

⑥ そもそも計算練習に集中して取り組んでいますか

ときにお子様と一緒に計算練習を行い、上記チェックポイントを”さりげなく”伝えてあげましょう。

チェックポイントを印刷して、ノートの表紙の裏に貼り付けておくのが効果的です。

日々の習慣はすぐには変わりません。継続して伝え続けることが必要で、それは忍耐が要求されます。

上記6ポイントを3か月間、お子様に意識させ続けて、計算練習を継続できれば、ノートも見違えるようになっているはずです。

そして、そのことによって子供が自分の成長を実感し、自信につながり、計算ミスを減らすことができるのです。

 

 ※チェックポイント⑤「計算の工夫」について

チェックポイント⑤の「計算の工夫」について、親御さんがお子様の計算をチェックする際、少々専門知識が必要になってくるので、解説を付け加えておきます。

「計算の工夫」を使うべき問題で、それを使わずに解こうとすると、とてつもなく計算が大変になります。

例えば、27×3.14+73×3.14=(27+73)×3.14=100×3.14=314 と解くのが良い方法ですが、

これを、27×3.14+73×3.14=84.78+229.22=314 と左から順番に計算していくと、筆算が3つも必要になります。

受験算数には、「計算の工夫」を使うべき問題が非常に多く出題されますが、それを使わずに力技で解くと、いたずらに労力が増え、ミスも増え、宿題に要する時間も増え、やる気は逆に減っていくという悪い流れを作り出します。

ぜひとも、ご家庭で親御さんにもチェックしていただきたいのですが、まず親御さん自身に「計算の工夫」の知識が必要になります。

基本的な「計算の工夫」については、以下の記事で解説していますので、参考にしてください。

計算ミスの原因と対策 まとめ

今回は、テストの際によくある”焦り・急ぎ過ぎ”による計算ミスの対策方法を紹介しました。

普段の家庭学習などでは、”焦り・急ぎ過ぎ”による計算ミスよりも、”やっつけ仕事になっている”という原因も多く、それについてはまた別に取り上げます。

まずは、自分のできる行動から変えて、そして、意識を変えていきましょう。

その積み重ねが、入試のときに発揮されることを願っています。